10月になって、やっと秋風が感じられるようになりましたね。でも、天気予報によると、まだまだ夏日になる日がありそうです。徐々に服装も秋モードになっていってほしい今日この頃です。
今日は、「洗濯表示」についてです。「取り扱い絵表示」ともいいます。洋服には必ず、付いている白い小さなラベル。JIS(日本産業規格)によって定められた、製品には必ずつけて販売しなければいけないものです。通常、洋服の左脇の縫い代に、縫い付けられていることが多いです。パンツなどは、後ろの、ベルト布の下に挟まれてあるものもあります。
洋服をクリーニング屋さんに持って行った時、お店の人がこの洗濯表示を確認します。もちろん、自宅で洗濯をする時にも、確認したほうが良い大事なものです。毛80% アクリル20%というように、素材の混率が書かれていたり、洗濯、アイロン、干し方などを明記した、取り扱い絵表示が描かれています。
これって重要なものだけれど、着ている時に、チクチク感じたことはありませんか? 私は、Tシャツやブラウス、パジャマ、下着など、直接肌にあたるアイテムはすごく気になります。特に、何枚も重ねられて、分厚くなって付けられているものを見かけませんか?何ヶ国語で表記されていて、長〜くなったものもあります。以前は気にならなかったのに、年齢のせいでしょうか、肌が敏感になったのか・・・?脇腹あたりは特に擦れて、かなり嫌な感じです。
お店に来たお客様の中にも、同じように感じられて、「このラベル、切ってもらえませんか?」というリクエストがありました。あるいは、ご自身で切ろうとして失敗し、「生地を一緒に切ってしまったので、直してください」という例もありました。意外とありがちなケースです。買ったばかりの服がこうなってしまっては、悲しいですよね。きれいに外すを方法を早速、やってみましょう!
写真はユニクロの夏用のカーディガンです。取り扱い絵表示はスペアボタンも一緒に縫い付けられています。ニット製品なので、細い縫い代幅にステッチで縫い付けられています。
これを慎重にほどくには、表からステッチ糸を何箇所か小バサミで切ります。大きな裁断用のハサミや、紙用のはNGです。両側は、返し縫いがされているので、1ステッチ目をしっかりと切ります。あとは、1cm間隔で3箇所くらい、ステッチ糸を切ります。
取り扱い絵表示の真ん中くらいの糸を、目打ちや針で浮かせます。そうすると、縫い代からステッチ糸が離れるので、あとは両端の糸を切ります。両側は、返し縫いが何回もされている場合がありますので、縫い代を切ってしまわないように糸だけ、慎重に切りましょう。ステッチ糸はあくまでも取り扱い絵表示の表から切るのがポイントです。裏側は、脇縫いの糸なのか、ステッチの糸なのか、わかりづらいからです。
これで、きれいに取り扱い絵表示と重ねてついていたサイズネームが外れました。外したものは、スペアボタンが付いているので、しまっておきます。
次は、ロックミシンで、縫い代に縫い込まれている場合です。これは前途のものより、少し厄介です。写真のように、ロックミシンと一緒に縫い込まれた取り扱い絵表示です。これは、慎重に切らないと大変なことになってしまいます。
2枚重ねて付けられているものは、面倒でも、必ず1枚ずつ切りましょう。
取り扱い絵表示を1枚めくり、裏側に指を当てて、生地を切らないように抑えます。切る部分は、3mmくらい余裕をもって白い部分を残します。
ぽそぽそと、白い繊維が切られたあとに残るので、それを優しく取り除きます。あまり強く引っ張らないようにして下さい。洗濯をしていくうちに、切った断面が少しずつほつれて、きれいになっていきます。
チクチクと肌に当たっていたものがなくなると、快適に着ることができます。取り扱い絵表示に並んで、サイズネームやブランドネームも縫い付けられているものもあります。残すか、取り外すか悩みますよね。でも、最近私は着心地を最優先にしています。同様に感じられている方の参考になれば嬉しいです。