ジーンズの破れのお直し

今日は、ジーンズの破れのお直しをご紹介します。皆さんはジーンズを何着もっていますか?その中で、穴があいたり、破れたり、擦れたりしたものはありますか?最初からダメージをデザインとして、売っているものも多いですよね。

ジーンズの破れ

ジーンズのお直しで、丈つめに続いて2番目に多いのが、この破れの補修です。「ミシン補修」といって破れたところの裏側に生地を当て、細かくミシンをかけて、これ以上破れが広がらないようにするものです。破れを放ったままにして、はき続けていると、擦れたり、はく時に足の指を引っ掛けてさらに破れたり・・・という悲惨なことにもなりかねません。特に、膝や裾、お尻などがダメージを受けやすいです。後ろのポケットにスマホや財布を入れる方は、ポケットに穴があいてしまった経験もあるのではないでしょうか?なるべく早めにお直ししましょう。

脇線ほどく

上の写真のように脇線の近くに破れがあったり、膝が擦れて薄くなって破れた場合の例で説明します。パンツは筒状になっていますので、ミシン補修をするためには、平にして縫う必要があります。まず、脇線をほどいた状態にします。

裏当て布

補強の裏当て布をしつけします。裏当て布には、接着芯を貼って補修する場合もありますが、私は通常、スレキ(写真左)や共布のデニム(写真右)を使用します。接着芯は薄くていいのですが、剥がれやすいし、摩耗しやすいです。スレキは薄手の綿生地でデニムより柔らかいです。デニムを裏当て布にすると厚手で丈夫です。同じ色でいいのですが、2枚重なると厚み分の段差がでます。

当て布しつけ

当て布は破れたところより少し大きめに裁断し、周りをほつれないようにロックミシンをかけます。当て布はピンで止めるより、しつけすると縫いやすいです。

ミシン補修 裏ミシンをかけるのは、表側からかける場合と裏側からかける場合があります。今回はわかりやすいように裏からミシンをかけた状態の写真です。基本的には縦方向で地の目に合わせて縫います。その方がミシン目が目立たないからです。

ミシン補修 表上が表の写真です。90番の細い糸で縫っています。破れのある箇所は、デニムのよこ糸が白っぽいので、その上にたて方向のミシン縫いの線が、走っているのがわかります。しかし、デニムのたて糸はネイビーなので、ほとんど縫ったのがわかりません。

脇縫いミシン補修が終わり、しつけ糸を外します。次に脇線を縫い直します。

ミシン補修完成これで破れた所が、補強されました。今回はなるべく補修した箇所を目立たないように90番の糸を使いましたが、あえて太い糸を使ったり、目立つ色の糸で縫って、補修をデザインとして仕上げる場合もあります。

太い糸こちらのGAPのジーンズも始めから、補修した箇所を太い糸で強調したものです。

GAP裏裏はこんな感じで、デニムの裏当て布です。

ジーンズの補修は、目立たないように直す方法と、あえて目立たせてデザインにする仕上げがあります。ジーンンズ全体の雰囲気や、好みでいろいろと出来ます。古着屋さんでダメージジーンズを買って、補修でアレンジし、オリジナリティを出す方も増えています。世界で1着のジーンズを楽しんで直して、はき続けましょう。

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