ダブルの裾のとめつけ方

ダブルのスラックス

今日はダブルのスラックスについて。スラックスの裾が折り返してあるものを、「ダブル仕上げ」といいます。一般的には、3.5cmまたは4cm幅が多いと思います。通常「シングル仕上げ」という折り返しのないものが多いですが、ダブルが好きな方もいらっしゃいます。特に学生の制服に多いです。ダブルの折り返しの中に、縫い代を折りたたんで、身長が伸びた時に長さを出せるからです。ダブルの裾で多いお直しの一つが、折り返しを止めつけている糸がほつれてしまう、というもの。このとめつけがほつれてしまうと、裾がぺらぺらしてしまいます。

ダブルの止めつけほつれ

ダブルの裾のとめつけは、脇側と内股側にあり、左右で4箇所あります。よく、内股側のとめつけがほつれやすいです。歩いていると、靴で擦れたり、引っ掛けてしまうことが多いからです。上の写真のようにダブルの裾には、ほこりやゴミが溜まりがちです。これは、クリーニングに出しても落ちていないのがほとんどです。まずは、このほこりを取り除きましょう。

糸選び

次に糸選びです。スラックスの色になるべく近い色を選びます。糸は20番か30番の太い丈夫なもので縫います。

5mm

とめ付ける位置は、ダブルの上端から5mmくらい下がった内側を縫いどめます。

内側

写真は内側で、まち針の位置がダブルの上端にあたります。2本どりした糸を玉結びして、5mm下がった位置から表に針を出します。

表

ダブルの上端、内側の布だけすくって、また内側に糸を出します。この時にダブルの表に糸が出ないように気を付けます。

繰り返し

これを2回繰り返し、内側で玉留めをしっかりします。あまりきつく糸を引っ張らないように、注意しましょう。ほんの少しだけ、糸にあそびをもたせましょう。

完成

完成2これで、完成です。今回は縫い付ける方法ですが、スナップボタンを付ける場合もあります。特にオーダースーツにはスナップボタンが付いていることが多いです。

スナップ

写真のように、スナップボタンもダブルの上端より、少し下がった位置についています。スナップボタンの方が厚みがありますので、ダブルが少し、立体的に見えます。そして、溜まったほこりを取りやすいメリットがあります。普段あまり気にしない場所だと思いますが、時には、ごダブルの裾を是非チェックしてみて下さい。

 

 

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