最近は古着を買う方が多いと思います。ひと昔は、古着は古着屋さんで買うことが、一般的でした。私も学生の頃は、原宿の古着屋さんに行って、安い掘り出し物を探していました。しかし、今は古着といっても、ヴィンテージものから、数シーズン前のもの、ほぼ新品のハイブランドなど多岐にわたります。インターネットでは、メルカリやヤフーオークション、楽マ、ZOZOユースドなど中古ブランド、古着を扱うサイトがたくさんあります。街中では、コメ兵、大黒屋、ブランディア、モードオフなどの店舗があり、古着、中古ブランド、セカンドハンドという看板を掲げています。骨董市やフリーマーケットでも、魅力的な古着を見つけることができます。定価では、なかなか手を出せない高価なものも、割安で購入できるという点が古着の魅力の一つです。
しかし、せっかく買っても着ない服ってありませんか?何か問題があるからですよね。汚れがある、ほつれがある、ボタンがない、サイズが合わないなど様々な要因があります。そんなことがないように、古着を買う時のチェックポイントをいくつかご紹介します。本日は『パンツ編』です。出来れば試着をして確認するのが一番良いのですが、試着せずに購入する場合は、要チェックです。
チェックポイント① 裾をよく見る!
サイズ、特にパンツは丈が大切!長さ、股下は表記されているタグの数字に頼らないで試着して確認しましょう。股上が深かったり、浅かったり、左右の長さが違うことなどがあります。前の持ち主が、直している場合もあります。そして、裾は前後をよく見ましょう。擦り切れ、ステッチ糸のほつれがないか、まつり縫いがしっかりされているか、特に裏側の裾は要チェックです。白っぽいものは、特に汚れが気になると思います。スーツのスラックスの場合、「靴ずれ」という、共布やテープが後ろの裾の内側についているかどうか見てみましょう。上記写真の右足が裏返したものです。「靴ずれ」はスラックスの裾が靴に当たって摩擦で擦れて生地が痛むのを防ぐものです。意外と知らない人が多いのでは?この「靴ずれ」はジーンズやチノパンなどのカジュアルなパンツには付いていません。主にスーツのスラックスに付けられています。
チェックポイント② ファスナー
ファスナーが壊れていないか、実際に上げ下げしてみましょう。スムーズに着脱できるかはとても大事です。途中で引っ掛かりがあったり、上げるのに力がかかりすぎるものは危険です。よくあるのが、ファスナーはしっかり上げたのに、はいていると自然と下がってくるという症状があります。古着に限らず、新品で購入しても、同じことが言えます。ファスナーを交換するとなると、結構費用がかかりますので、しっかり確認しましょう。私のお店に持って来られるお客様のパンツでは、特に海外ブランドでオリジナルのファスナーが付けられているもので、不具合が多いように感じます。YKKのファスナーは安心と思われますが、古着となると、ファスナーの務歯(むし)が摩耗していたり、抜け落ちたりしていることもあります。
チェックポイント③ ポケット
ポケットにしっかり手を入れて確認しましょう。ポケットの入り口が擦れていたり、ステッチがほつれていたりする場合があります。特に袋布という、物を入れる部分は表から見えないので、しっかり裏に返して見る必要があります。穴が空いていないか、ほつれていないかはもちろんですが、サイズも重要です。特に男性は、ポケットに財布や、スマートフォンを入れることが多いと思います。袋布の幅や深さが、自分の財布やスマートフォンが入る大きさか、確認することが重要です。袋布の深さが足りないと、座った時に入れたものが飛び出してきてしまうことがあります。
上記の3つのポイント以外にも、パンツには細かなデザイン、ディテールがあります。例えば、ベルトループ、裏地付きのパンツ、スポーツウェアパンツには、ウエストや裾にゴムが入っています。挙げたらきりがないですね。試着する時は表だけでなく、一度必ずひっくり返して裏を見てみましょう。古着の場合、返品不可の場合が多いので、チエックすることで、失敗を防ぐことができると思います。