年が明けて、ダウンコートが欠かせない毎日ですね。今日はダウンコートのファスナー交換をご紹介します。ウールのコートやトレンチコートなどは、ボタンあきのものが多いですが、ダウンコートはファスナーあき、そして金属スナップボタンあきが多いですよね。しかもファスナーは、“ダブルジップ“もしくは、“逆開ファスナー”などと呼ばれるものがついています。下からも開けられる、スラーダーが2つ、ついているものです。
このダブルジップって閉めづらいと感じませんか?特に急いでいる時に限ってなかなかファスナーが噛み合わず、イライラ・・・。何度も何度もつかえてしまったり、ずれたまま無理やりファスナーを上げてしまっったり・・・。ちょっとしたコツで上がるのになかなか慣れない。などと感じている方も多いのではないでしょうか?
この部分をしっかりと下げきって、スライダーを2つ合わせるのが難しいのです。特に着丈の長いダウンコートは、この部分を持ち上げながらファスナーを上げようとします。最悪の場合は、ファスナーを壊してしまいます。壊してしまう前に、シングルファスナーに交換するお直しがおすすめです。では、早速お直し工程に入ります。まずは、今ついているダブルジップを外します。
ファスナーは、みかえし、裏地など重なっているところに加え、さらに押さえステッチがかかっているため、ほどくのも一苦労です。しかし、ここは丁寧に生地を切ってしまわないように、ほどくのみです!
このダウンコートについていたファスナーの長さ65.5cmでした。右側が付け替えるオープンファスナーです。オープンファスナーの中でも帯の幅や、ムシと呼ばれるファスナーが噛み合う部分の素材、スライーダーの形がいろいろあります。ファスナー交換する際にオリジナルと変えてみるのも一つ。あえて黒のコートに、赤や青などの目立つファスナーにするのもおしゃれかもしれません。特に黒は見えづらいですよね。
早速、右前身頃のファスナー上部を織り込んで、縫い始めます。ファスナーの横に金属スナップボタンが付いていますが、これは外せません。細幅の押さえに変え、慎重に際を縫います。2列に5mm間隔でステッチをかけます。
ファスナーの下部は、しっかりと返し縫いをします。上げ下げする際、力がかなりかかるので、丈夫にするためです。
次は左身頃です。左右、ファスナーを閉めた時にずれないように、印をします。合印は15cm間隔おき位にすると、正確に縫えます。ピンでとめるか、しつけをしてファスナーを閉めてみるのが一番です。デザインの切り替え部分や、ポケット位置などが左右同じになるか、確認します。
これでファスナー交換ができました。
このように、ダブルジップを交換することで、閉める時のイライラが解消されて安心です。
ファスナーやボタン、ベルト、マジックテープなど洋服の着脱に関わるお直しは、とっても多いです。開け閉めすることで摩耗したり、劣化したり、壊れたり・・・。そんなお悩みの洋服をお持ちの方は、是非お直しして、お気に入りの洋服を長く着てください。