ぬいぐるみのお直し

おさるのジョージ前

今日は、洋服以外で依頼を受けるお直しの中の一つ、ぬいぐるみのお直しについてです。みなさんは、ぬいぐるみをいくつお持ちですか?子供の頃、枕元にいつも置いていたぬいぐるみ。お出かけの時も抱き抱えていて、一緒に写真を撮ったぬいぐるみ。アニメのキャラクター、ディズニーランドで買ったミッキー、ミニーマウスなどなど。子供に限らず、大人も大好きなぬいぐるみってありますよね。長年可愛がっていると、生地が擦れてしまったり、縫い目がほつれて、中綿が吹き出してしまったりします。可哀想なものでは、耳がとれたり、手が外れたり、愛犬にかじられてボロボロになってしまうこともあります。どんなに色が変色しても、形がゆがんでも、ずっと大切にしてきたぬいぐるみは、捨てられないですよね。新しいものを買うのも良いですが、やっぱり同じぬいぐるみを直して、これからもそばに置いて、時には話しかけたり、なでなでしたいという方が多いと思います。

おさるのジョージ後

ほとんどのぬいぐるみは、背中に縫い目があります。最後に中綿をつめ終わったら、「コの字とじ」または、「はしごかがり」という手縫いで閉じられています。中綿を足す時はここをほどいて足します。ただ、体のパーツによっては、背中からでは足すことができないこともあります。手足が動くぬいぐるみでは、中綿を足したいパーツごとに、ほどく必要があります。

テディベア前

このテディベアの場合は、手のひらと足の裏がフエルト生地になっているのでここを少しほどいて中綿を足します。特に足裏は擦れてしまうことが多く、このパーツだけ、新しい生地に変える場合もあります。年代物のぬいぐるみの場合は、同じような色、風合いの生地を探すのがとても大変です。長い目で見れば、擦れている1箇所だけ取り替えると、違和感がある場合、手足の全部のフエルトを新しくしてしまうのも良いかもしれません。

テディベア 後

このぬいぐるみはメルくんです。目を閉じているぬいぐるみって珍しいですよね。枕元に置いてもう7~8年くらいです。何回か洗濯をして顔がゆがんできてしまっています。

メル君

背中の縫い目をほどくか首の後ろの縫い目をほどくか考え中です。

メル君 後

これまでお直ししたぬいぐるみは、いろんなキャラクターがあります。例えば、ドラゴンスエストのスライム、くまモン。最近では、ゴルフのヘッドカバーが、ぬいぐるみのようなものもあります。

ヘッドカバー

ぬいぐるみの状態にもよりますが、汚れやベタつき、生地の劣化が激しいものがあります。クリーニングを先にしてから直す場合と、直してから綺麗にするかを検討しなければいけません。洋服のお直し店で、ぬいぐるみも扱っているお店もありますが、ぬいぐるみ専門のクリーニング&修理をしているところもあります。「ぬいぐるみのお医者さん」や「ぬいぐるみ病院」と検索するといろいろでてきますので、チェックしてみてください。

ぬいぐるみって人間とは違う愛嬌だったり、柔らかい感触があります。人によっては、ぬいぐるみはペットのような存在の場合もあります。思い出がつまったぬいぐるみを直して、お客様の喜ぶ笑顔を見ると、とっても幸せな気持ちになります。

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