フリースジャケットの袖丈つめ

こちらは、私の家族のフリースジャケットです。メンズのゴアテックスのライナーとして付いていたものです。ライナーなので、少し袖幅が狭いということで、あまり着なかったのです。・・・であれば、私が直して着よう!ということになりました。

長い袖丈

メンズなので、当然私が着ると手の甲が隠れてしまう袖丈です。あれっ?左右が違うなあ〜と思いませんか?んー指の見え方が違うし、そもそも私の腕の長さも左右違うのかな?っと。

この丈

やはり、もともとの袖丈も、私の腕の長さも、かなり違いました。既成服でよくあるあるです。親指の付け根の少し上を出来上がりに設定して、安全ピンを付けました。折り返しの分量が、だいぶ左右で違います。測った場所にもよりますが、2、5cm位、左右で差がありました。

すごい差

この違いにびっくりですが、数字より見た目がこの場合大事です。では、早速直していきます。

2cmの縫い代

裏返して、2cmの縫い代をつけて裁断します。

カット

次に丈を短くすると、出来上がりの袖口巾が広くなるので、袖口巾を狭くします。チャコで印をつけます。

袖口幅

ロックミシンで縫い代をカットします。私はbaby lock の衣縫人を長年使っています。

ロック袖下と、袖口をロックするときには差動レバーを使い、生地が伸びないようにします。特にフリースやニット、カットソーは、伸びやすいのでこの差動機能は大事です。

差動レバー

生地を伸ばしたくない場合はNより上へ。逆に伸ばしたい場合は下に、セットしてからロックミシンをかけます。実際の服にロックする前に、必ず、試し縫いをすることが大切です。

2cmおる

袖口のロックミシンをかけたら、袖口を2cm折り返します。

ジャノメ トルネィオ

そして最後に袖口を仕上げるのが、このジャノメのトルネィオ796Uです。カバーステッチ専用のミシンです。スポーツウェアの袖口、裾の仕上げによく使います。あとTシャツの丈つめには、必ずこのミシンを使います。このミシンを使う場合、直す服の表を必ず上にします。本体についているスッテッチ押さえを頼りにします。あらかじめ、2cmの縫い代の折り返しが正確でないと、ずれてしまいます。

カバーステッチ表は2本の針が並行にステッチがかかり、裏はロックミシンのような感じです。

表

裏これで完成です。着てみると、ちょうど良い袖丈になっていて安心しました。それにしても、左右の手の長さがこんなにも違うとは・・・我ながらびっくり!!

手の長さ

皆さんも正しい姿勢で姿見の前に立って、よ〜く見比べてみて下さい。左右の腕の長さ、肩の高さ、意外と違っているかもしれません。

袖丈に限らず、パンツの丈つめをする際も同様に、左右の長さを確認することは大切です。オリジナルの服が、左右違っていることもよくありますからね。

私がお直しをした中で、一番左右で差があったのは、ブラックジーンズで、なんと5cmもありました。この差は縮み?いや、裁断ミス?ではない、何か別の大きな間違いが原因ではないでしょうか?万が一、こんな服を買ってしまわないように、必ず試着をしましょう!

 

 

 

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